占い師と復縁したい彼との再会
もう彼には私からは何も連絡しない予定だった。
でも、たまたま街でやってたタロット占い師に、駆り立てられたのだ。
「彼もまだあなたのことが好き。だから振ったんだけど彼は傷ついてる。」
「連絡してみて。彼は絶対に会ってくれるから。」
もう本当衝動的に連絡を取った。数ヶ月ぶりのメール。そしてサクサクと会うことが決まり、会ってご飯へ行ってきた。
そこでは、彼のことを好きな事はバレないように、そこだけは気を張っていた。そして彼のことを褒めるように徹した。あと表情をコロコロ変え、なるべく笑顔でいた。
最初は少しぎこちなかったけど、次第に彼も昔のように気さくな感じの話し方になってきてくれた。
帰りも一緒に帰って、寒いから、と自分の上着を私にかしてくれ、送ってくれて、私は幸せな気持ちになった。たとえそれが彼の単なる優しさだとしても。
でも、切なさが溢れて仕方なかった。気をぬくと泣きそうになる感じ。となりにずっと好きで会いたかった人がいて、4ヶ月ぶりに話している。別れたら、涙が溢れて止まらなかった。雨も降ってるから、私が泣いてたって誰も気付きはしないんだ。闇夜も私の気持ちを隠してくれる。
「また近くに来たら連絡をして。」
そして彼の故郷でも「もし時間があったら連絡するね。」
距離感がまだあるのは分かってる。でも、連絡が完全に途絶えていた数日前に比べると、これは私にとってすごく快挙だ。進歩だ。
帰り際、バイバイじゃなくて
「また後でね」
と言って、こちらをずっと見て手を振る彼が嬉しかった。
ただ、私が送ったお礼の短文メールに対してスタンプ一個だった。
ここからがまた始まりだ。2019年まだ4ヶ月ある。私はまだまだやれる。絶対にとれる。とる。それだけを決めて突き進む。