無常
だいぶ時間があいてしまった。
あれから色々あった。なんと、彼は私を振った後すぐに昔好きだった相手と同棲することを決めたらしい。
それはもう衝撃だった。振られた時以上に。
本当にご飯は喉を通らないし、寝ても覚めても辛さから逃げられなくて、
特に朝起きた時の絶望いったらひどいものだった。
ああ、もう私が望んでいたことは崩れ去ってしまったんだ。
彼はもう先に行ってしまったんだ。私がいくら苦しもうと、どんな言葉を発しようと伝えようと、彼は今幸せの絶頂で、私の動向は彼に一切影響を及ぼさないんだ、という現実。
そして何より彼らは物理的に私の近くに常にいて、いつ彼らに出くわすんだろうという恐怖。かつ彼女は私のもと友人で一緒に旅行もした中であったこと。
この事実を知る前、彼は悲しげな顔で私に言った。
「貴女が幸せでいてくれることが私の幸せ。」
この時、彼はもう同棲が確定していた。私は知らなかったし、その言葉を彼には言われたくなかった。
私が今幸せでないのはあなたが関係しているんだよ。私が幸せになりたい相手はあなたなんだよ。彼自身なんだよ。それを彼もまた分かっているはずで。
だから、私はその言葉を彼からは聞きたくなかった。
もう2か月も前のことなのに(今気づいたけどちょうど2か月だ)、思い出すだけで胸がえぐれる思いだ。
でも涙はぐっとこらえるんだ。私は前に進もうと決めたんだ。
元気にいいことだけを考えて生きよう!
今の私にできる最善はそれだ。